こんにちは!
今日は、日本四大絵巻物について紹介したいと思います!
日本四大絵巻物に選ばれたのは、
伴大納言絵詞
の4つです。
それぞれ簡単に紹介したいと思います!
源氏物語絵巻とは、『源氏物語』の絵画化として現存最古の遺例であり、絵巻物としても最も質の高い作品。
54帖の物語からそれぞれ1~3場面を選んで絵画化し、対応する本文の一節を美しい料紙に写して挿入、絵巻として鑑賞させたもの。
当初は 80~90場面の詞書と絵を 10~12巻に仕立ててあったと推定されるが、現在では「蓬生」から「東屋」にいたる絵 19段と詞 20段が、徳川美術館と五島美術館に分蔵される (国宝) ほか、「若紫」の画面の一部が補筆を受けながらも東京国立博物館に保存されており、また詞書のみの残欠も9種類ほど知られる。
各画面は一定の紙幅のなかに人物の心理的な葛藤や情趣を凝集させるが、これを可能にしたものは濃彩な作り絵の技法である。
特に人物の顔は引目鉤鼻 (ひきめかぎはな) と通称される類型に従いながら、細線を微妙に引重ねて目鼻や眉毛がやわらかく表され、緊密な画面構成や象徴的な色彩効果と相まって、作中人物の心理を見る者に共感させる。
保安1~保延6 (1120~40) 年頃、院や女院を頂点とする入念な企画として制作されたと思われ、詞書の書体が4、5手に分れるように、絵もまたすぐれた絵師や宮廷女房たちの分担制作に成るものと推定される。
各画面の縦は 21.5cm、幅は 39cmと 48cm前後の2種に分かれる。
鳥獣人物戯画とは、自在な描線による白描戯画巻の傑作。
一般に『鳥獣戯画』ともいう。
12世紀中頃~13世紀中頃、平安時代後期の制作。
紙本墨画、4巻。
国宝。
高山寺蔵。
鳥羽僧正覚猷の筆とも伝えられるが確証はなく、主題、画風、制作年代とも各巻ごとに異なる。
甲巻は猿、兎、蛙などを風刺的に巧みに擬人化し、その遊びや行事を描く。
前後で2筆に分かれ、当初は2巻だったかと推定される。
乙巻は現実や空想の動物たちを絵手本風に描き集めたもので、画風は甲巻後半に近い。
甲、乙巻とも 12世紀中頃の作。
丙巻は人間の勝負事と動物たちの遊びとを前後に描き継いだもので、甲巻とは別趣の達者な筆。
12世紀末の作。
丁巻は粗放な筆致で貴賤の風俗を写し出す。
13世紀中頃に描き加えられたものであろう。
信貴山縁起絵巻とは、信貴山を再興した修行僧、命蓮 (みょうれん) にまつわる説話を絵巻としたもの。
12世紀後半の作。
紙本着色、3巻。
国宝。
朝護孫子寺蔵。
物語は 12世紀の『古本説話集』や 13世紀の『宇治拾遺物語』にも収められている説話。
現存の絵巻は、命蓮の鉄鉢が長者の米倉を信貴山頂に運ぶ「飛倉の巻」、命蓮が剣の護法という童子を飛ばして、信貴山にいながらはるか都の帝の病を癒やす「延喜加持の巻」、弟の命蓮をたずねて旅をする尼公 (あまぎみ) が、東大寺大仏の夢のお告げにより命蓮と再会する「尼公の巻」の3巻から成る。
人物の表情や動作をいきいきと描き、効果的な彩色法や、連続する画面に物語の時間的、空間的推移を巧みに表現する構図法とも相まって、説話絵巻の最高傑作の1つ。
伴大納言絵詞
伴大納言絵詞とは、貞観8 (866) 年、大納言伴善男 (とものよしお) が政敵の左大臣源信 (まこと) を陥れようと応天門に放火し、事の真相が露呈して伊豆に配流された事件を絵巻としたもの。
後白河院の宮廷で活躍した絵師常磐光長によって、嘉応2 (1170) 年前後に描かれたと推定される。
紙本着色、3巻。
国宝。
出光美術館蔵。
人物の姿態、表情を自在に描き分ける柔軟な線描、こまやかな色感、バランスのとれた画面構成が特色。
風俗、群衆描写も的確で、高度な伝統に立つ宮廷画家の洗練された技法をうかがわせる。
詞書は藤原教長筆との説がある。
如何でしたか?
日本史を勉強していた方は、ある程度聞いたことがあるのではないでしょうか?
個人的には、伴大納言絵詞で描かれている応天門の変が印象に残っています。
知人が伴善男でなく、伴悪男と言っていたので。
最後までお読み頂き有難う御座いました!